
外構工事の工期が気になる理由
新築やリフォームのタイミングで外構工事を考えるとき、多くの方が最初に気にされるのが工期です。いつから工事が始まり、いつまでに終わるのかが分からないと、引っ越し日や荷物の搬入、駐車場の利用計画などが立てにくくなってしまいます。また、工事中はどうしても騒音や車両の出入りが発生するため、ご近所への配慮という意味でも工期の目安を把握しておくことが大切です。ここでは一般的な外構工事の工期の目安や、スケジュールを組む際のポイントを分かりやすく解説していきます。
代表的な外構工事とおおまかな工期の目安
外構工事と一口にいっても、その内容によって工期は大きく変わります。規模の小さい工事であれば数日で終わることもあれば、広い敷地全体をつくり込むような工事では数週間から一か月以上かかるケースもあります。まずはよくある工事内容ごとのおおまかな目安を知っておきましょう。
駐車場やカーポートの工事
もっとも相談が多いのが、駐車スペースとカーポートに関する工事です。土間コンクリート打設だけであれば、下地づくりからコンクリートの乾燥期間まで含めて一週間から十日ほどを見ておくと安心です。そこにカーポートを設置する場合は、柱の基礎工事と組み立て作業で一日から二日程度が追加されるのが一般的です。
フェンスや門まわりの工事
敷地の境界フェンスや門柱、門扉などの工事は、既存のブロックを撤去するかどうかで工期が変わります。新設のみであれば数日から一週間ほどで終わることが多いですが、解体や撤去を伴う場合は、処分作業も含めて一週間から十日程度かかると考えておきましょう。
アプローチや庭づくりの工事
玄関までのアプローチをタイルや石で仕上げたり、芝張りや植栽を行ったりする工事は、デザイン性が高いほど手作業の工程が増え、工期も長くなります。小さめのお庭であれば一週間前後、敷地全体をつくり込むようなプランの場合は二週間から三週間程度かかるケースもあります。
工期が延びやすいケースと注意したいポイント
同じ工事内容であっても、現場の条件や季節によって工期は前後します。契約前の見積もり段階で、工期がどのくらい前後する可能性があるのかを確認しておくと安心です。ここでは、特に工期が延びやすいケースと、事前にチェックしておきたいポイントをご紹介します。
雨天や気温の影響を受ける工事
コンクリート打設や左官仕上げなどは、雨や低温の影響を受けやすい工事です。天候が悪いと作業自体ができなかったり、予定していた乾燥期間を延ばしたりする必要が出てきます。そのため、梅雨時期や真冬の工事は、どうしても工期に余裕を持って計画することが大切です。
地盤の状態や既存構造物の影響
掘削してみたら大きな石や埋設物が出てきた、古いブロック塀の基礎が思ったより深かったなど、実際に工事を始めてから分かることも少なくありません。このような場合、安全性を確保するための追加工事が必要になり、その分工期も延びる可能性があります。現地調査の際に、担当者からリスクの説明を受けておくと安心です。
スムーズに工事を進めるためのスケジュールの組み方
外構工事の工期を上手にコントロールするには、事前の打ち合わせと準備がとても重要です。特に新築の場合は、建物本体の工事との兼ね合いもあるため、早め早めに外構計画を進めておくことで、全体のスケジュールに余裕を持たせることができます。最後に、工事をスムーズに進めるためのポイントをいくつかご紹介します。
引き渡し前から外構業者に相談する
新築の場合、建物の引き渡し後に外構業者を探し始めると、見積もりや打ち合わせに時間がかかり、入居後も工事が続いてしまうことがあります。できれば間取りが固まり始めた段階で外構のイメージを伝え、概算の工期を聞いておくと、引っ越し時期との調整がしやすくなります。
優先順位を決めて段階的に工事する
すべてを一度に完成させようとすると、どうしても工期が長くなり、費用の負担も大きくなります。まずは駐車場や玄関まわりなど生活に必要な部分を優先し、庭づくりや植栽は後からゆっくり進めるという方法もおすすめです。このように段階的に計画することで、工期にも家計にも無理のない外構工事が実現しやすくなります。
ご近所へのあいさつと情報共有
工事車両の出入りや騒音が発生する外構工事では、ご近所への配慮も欠かせません。着工前に工期や作業時間の目安を伝えておくことで、トラブルの防止につながります。施工会社によっては、近隣あいさつを代行してくれるところもありますので、依頼前に確認してみるとよいでしょう。
